機械式時計の動力はゼンマイ

ゼンマイの作用が歯車に伝わり針が動く!

機械式時計がなぜ動くのか、その秘密は動力である「ゼンマイ」にあります。時計の中に内蔵されたゼンマイを巻くことで、機械式時計は動きます。金属製のゼンマイを巻くと、ほどける力が生じますが、そのエネルギーを使った時計が、機械式ムーブメントを内蔵した、機械式時計ということになります。

具体的には「1番車」、または「香箱車」と呼ばれる部品にゼンマイが収められています。リューズなどを巻くと、巻かれたゼンマイが元通りになろうとする動きが生まれます。この動きが「分針」が取り付けられた「2番車」に伝わります。この歯車は60分をかけて1周するよう作られています。「3番車」を経由しさらに秒針が付けられた「4番車」と呼ばれる歯車までゼンマイの力が伝わります。この歯車は60秒で1周するようになっています。

リューズがゼンマイを巻くスイッチになる!

機械式時計はゼンマイが動力になっていて、巻いたゼンマイが元通りになろうとする力が歯車に作用して、時計の針が動く仕組みになっています。つまり機械式時計を動かすスイッチはゼンマイを巻く部品を指します。「手巻き式」と呼ばれる機械式時計には「リューズ」と呼ばれるゼンマイを巻くための部品があります。この部品を手で巻くと、時計が動き出します。

一方「自動巻き式」と呼ばれる機械式時計には、ローターという部品が内蔵されています。歩行中の腕の動きなどによってローターが動き、ゼンマイを巻き上げる機能が付いています。ほとんどの人が意識せずにゼンマイを巻く動作をしているため、「自動巻き式」と呼ばれています。デスクワークでほとんど歩かないし動かないという人の場合は、リューズを併用してゼンマイを巻き上げることもあります。